IFA業界動向|日本IFAフォーラム2019|セミナー参加報告記録
「Ma-Do」「Advanced IFA」(株式会社想研)社主催の「日本IFAフォーラム2019」
~人生100年時代に求められる信頼できる金融アドバイスチャネルとは~ というセミナーを聴いて来ました。
2019年7月26日に東京汐留のベルサール汐留で開催されました。2回目の開催だった昨年にはじめて参加して、今回が2回目でした。主催者からの報告によれば第一回が100名、第二回が200名、第三回の今年は400名の申込者があったそうです。
金融庁の金融審議会市場ワーキング・グループの報告書「高齢社会における資産形成・管理」に『夫婦の老後資金に「2000万円が必要」とする試算』が世間を騒がせているタイミングだったことや、資産運用への関心が高まりIFAの記事も増えていることもあり、メディアの方の参加が多かったような気がします。
基調講演
「顧客本位のアドバイザーの育成に向けて~金融機関の顧客本位の業務運営の取組みと顧客意識~」
金融庁 総合政策局 リスク分析総括課長 石村 幸三氏
顧客本位の業務運営の取組みの中で、公表されたKPIについての分析を説明していただきました。また、顧客意識調査についても説明していただきました。金融機関の販売担当者に関するNPS(顧客推奨度)が平均で▲52と低位で、業種別平均NPSとの比較が興味深かったです。
パネルディスカッションPart1
「顧客がIFAに求める真の付加価値とは」
ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント 取締役 山田 俊一氏
ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ 代表取締役社長 髙村 孝氏
海外のプライベートバンカーのお話しが興味深かったです。まずは、気に入ってもらえるか?次に信頼してもらえるか?それから初めてこちらの仕事の話になる。
顧客数を絞り込むことで 月に2回会うことが可能になる。
IFAに何を求めているか?IFA側から売り込むのではなく、座って何もしないでいるが、お客様が必要な時に対応する姿勢。
講演
「中小企業におけるDC活用の実態と実務上の注意点」
NPO法人 確定拠出年金教育協会 理事兼主任研究員 大江 加代氏
DCの投資教育の講師をする場合の注意点が、あまり認識していなかったので注意しようと思いました。
パネルディスカッションPart2
IFA事例研究① 「顧客セグメンテーションと新規開拓、関係強化の取り組み」
アンバー・アセット・マネジメント 代表取締役社長 友田 行洋氏
Fan 代表取締役 尾口 紘一氏
預かり資産の金額やお客様の口座数などを積極的に開示されていて、興味深い内容でした。
パネルディスカッションPart3
IFA事例研究② 「保険と金融商品仲介の兼業の拡大と発展に向けた課題」
ブロードマインド 取締役 大西 新吾氏
リスクマネジメント・ラボラトリー 代表取締役 内田 隆氏
法人向け節税保険の販売が今後難しくなったタイミングでもあり、保険代理店系のIFA法人はより一層IFA業務に力を入れられそうなお話しが続きました。
パネルディスカッションPart4
IFA事例研究③ 「“日本版”フィーベースモデルの実現に向けて」
GAIA 代表取締役社長 兼 CEO 中桐 啓貴氏
ファイナンシャルスタンダード 代表取締役 福田 猛氏
フィーベースの手数料モデルのIFAについてのお話しでした。
後半のIFA各社様のディスカッションを受けて。
積極的な営業指数の開示は、励みになりました。開示された出席会社の中で最大が、預かり資産で470億。300億台の会社も何社かあり、IFA業界としての規模が拡大してきており、お客様の認知度や関心が高まっていることを感じました。
証券リテール営業マンで、これからIFAへの転職や独立を考えている方も聞かれると、参考になる内容でした。各社の代表者が、会社ごとの方向性や現状を話されていたので。
2019年8月時点でIFA業界には業界団体はないので(一部設立の動きがあるようですが)、IFAの業界の代表者や証券会社の関係者が一堂に会する年に1度の会合になっているので、主催者様には大変かもしれませんが、来年も今年以上の企画で開催していただきたいと思います。
素晴らしいセミナーを開催していただき、ありがとうございました。