【続編・ファンド深掘り】中小型株の本質を見抜く“眼”!ダルトン・ジャパン・パートナー戦略ファンドの魅力に迫る

前回の記事(または動画前編)では、「ダルトン・インベストメンツ」がなぜ今、日本株を「大バーゲンセール中」と見るのか、その根底にある独自の投資哲学と、企業との「対話」を重視するパートナー型アプローチについて、詳しく解説しました。

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今回の【実践編】(動画後編)では、いよいよその哲学の結晶である「ダルトン・ジャパン・パートナー戦略ファンド」の具体的な中身について、徹底的に深掘りしていきます。

引き続き、明治安田アセットマネジメントの有元様をゲストにお迎えし、私どもマネーアドバイスセンターのIFA、川原と佐藤が、投資家の皆様が本当に知りたいであろう核心部分に、鋭く切り込んでいきます。

  • なぜ、このファンドは「特化型」なのか?そのメリットと注意点とは?

  • 他のアクティブファンドとの決定的な違い、その正体とは?

  • 誰でもできる?「株主提案」の具体的な方法とその影響力。

  • 投資家と運命を共にする「ハイウォーターマーク方式」の成功報酬とは?

  • 最新の組入銘柄と、その裏にあるダルトンの“次の一手”。

  • なぜ、このファンドはネットで買えないのか?その理由。

前編がダルトンの「思想」に触れる内容だったとすれば、後編は、その思想がどのように「戦略」として実行されているのかを解き明かす、まさに「戦術書」です。

本気で日本株投資と向き合いたいあなたへ。ダルトンが仕掛ける、新しい投資のカタチを、ぜひその目で確かめてください。

1. 改めて「ダルトン・ジャパン・パートナー戦略ファンド」とは?

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川原(マネーアドバイスセンター): 有元さん、後編もよろしくお願いいたします。前編では、ダルトンという会社の哲学や、日本株市場の魅力についてお話を伺いました。後編では、いよいよファンドそのものについて、詳しくお聞きしていきたいと思います。改めて、この「ダルトン・ジャパン・パートナー戦略ファンド」とは、どのようなファンドなのでしょうか?

有元様(明治安田アセットマネジメント): はい、よろしくお願いします。このファンドは、日本企業の中長期的な企業価値向上を目指して投資を行う、アクティブ型の日本株ファンドです。実質的な運用はダルトン・インベストメンツが行い、彼らの最大の特徴である企業との対話(エンゲージメント)を通じて、経営改善や資本効率の向上を促す戦略を採っています。

2. 日本の個人投資家へ“初”提供!2つの戦略を融合した「特化型ファンド」

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このファンドの誕生には、非常に重要な背景があります。

佐藤(マネーアドバイスセンター): 前編では、ダルトンが運用する代表的な戦略として、中大型株中心の「ジャパン・ロング・オンリー戦略」と、中小型株中心の「日本アクティブ・バリュー・ファンド戦略」の2つをご紹介いただきました。このファンドは、それらとどう違うのでしょうか?

有元様: これまでご紹介してきたダルトンの戦略は、その優れた実績から、主に海外の機関投資家(年金基金など)向けに提供されてきました。そのため、日本の個人投資家の皆様が、直接ダルトンの運用に触れる機会は、これまで非常に限られていたのです。

そこで、日本の個人投資家の皆様向けに、ダルトンが初めて提供する公募投資信託として、2024年12月に設定されたのが、この「ダルトン・ジャパン・パートナー戦略ファンド」なのです。

川原: まさに、満を持しての登場、ということですね。

有元様: はい。このファンドは、先ほどご紹介した2つの代表戦略(中大型株戦略と中小型株戦略)の投資対象銘柄の中から、流動性などを考慮し、さらに30~40銘柄程度に厳選してポートフォリオを構築しています。

「特化型ファンド」のメリットと注意点

このファンドは「特化型ファンド」に分類されます。

佐藤: 「特化型」とは、具体的にどういう意味でしょうか?

有元様: 一般的な投資信託は、リスクを分散させるために、数百銘柄に幅広く投資します。それに対し、特化型ファンドは、厳選した少数の銘柄や、特定のテーマに集中投資することで、分散ではなく「集中」によって、より高いリターンを狙うのが特徴です。

【注意点】 集中投資によって大きな成果を狙える一方で、当然ながらリスクも相対的に高くなる可能性があります。特定の銘柄の株価変動が、ファンド全体のパフォーマンスに与える影響が大きくなるためです。 ご自身の投資スタイルやリスク許容度を踏まえ、ポートフォリオの一部として組み入れることをご検討いただくのが良いでしょう。

3. 他のアクティブファンドとの決定的な違い ~「買って待つ」から「関わって育てる」へ~

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川原: 日本では、インデックスファンドの人気が高く、アクティブファンドはなかなか選ばれにくい現状があります。このファンドは、一般的なアクティブファンドと、何が決定的に違うのでしょうか?

有元様: 一般的なアクティブファンドの多くは、ファンドマネージャーが企業の成長性や業績を分析し、「この会社は有望だ」と判断した銘柄を選んで保有し、株価の上昇を「待つ」というスタイルが中心です。

一方で、ダルトンのファンドは、有望な企業に投資するところまでは同じですが、そこからがスタートです。投資した後、企業との対話を重ね、資本効率やガバナンスの改善を積極的に働きかけることで、企業価値そのものを向上させることに、直接関わっていくのです。

つまり、「買って待つ」のではなく、「積極的に関わって育てる」投資。これが、他の多くのアクティブファンドとの、根本的な違いです。

Image comparing a passive fisherman waiting for a fish (“買って待つ”)
versus an active gardener cultivating plants (“関わって育てる”)]

また、投資対象も、本来の価値に比べて割安と判断される企業や、まだ成長途上にある中小型株を中心に厳選しているため、日経平均株価のような市場全体の動きとは異なる値動きをすることがあります。そのため、相場全体が大型株主導で動いているような局面では、一時的にパフォーマンスが劣後する可能性もありますが、それこそが、市場に流されない独自の戦略を貫いている証左とも言えます。

4. 「株主提案」のリアル ~誰でもできる、企業を動かす“切り札”~

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「関わって育てる」投資の、最も強力な手段の一つが「株主提案」です。

佐藤: 株主提案と聞くと、何か特別な権利のように感じますが、そもそも、どのような条件があればできるのでしょうか?

有元様: 実は、株主提案は、一定の条件を満たせば誰にでも与えられた、正当な権利なのです。主な条件は以下の3つです。

  1. その会社の議決権を1%以上、または300個以上保有していること

  2. 6ヶ月以上、継続してその株式を保有していること

  3. 株主総会の8週間前までに、提案内容を会社に伝えること

川原: 思ったよりも、ハードルは高くないのですね。具体的には、どのような提案が多いのでしょうか?

有元様: よくある例としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 増配要求: 「これだけ利益が出ているのだから、もっと株主に配当を還元してほしい」

  • 役員の選任解任: 「長年業績が低迷している。経営陣を刷新すべきだ」

  • 自社株買いの要求: 「株価が割安なのだから、自社株買いを実施して株主価値を高めてほしい」

  • ガバナンス改善・情報開示の要求: 「経営の透明性を高めるべきだ」

これらの提案が株主総会で可決されれば、実際に経営方針が変わり、企業価値が向上するケースも少なくありません。ダルトンのようなエンゲージメント投資家にとって、これは企業と共に価値を高めていくための、非常に重要なアプローチの一つなのです。

5. 投資家と運命を共にする「成功報酬」の仕組み

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このファンドは、運用会社の報酬体系にも大きな特徴があります。それが「ハイウォーターマーク方式」の成功報酬です。

佐藤: 「ハイウォーターマーク」、あまり聞き慣れない言葉ですが、どのような仕組みなのでしょうか?

有元様: はい。このファンドは、通常の信託報酬に加えて、運用成果が出た場合にのみ、運用会社(ダルトン)が「成功報酬」をいただく仕組みになっています。

そして、その成功報酬は、ファンドの基準価額が、過去の最高値(=ハイウォーターマーク)を更新した時にだけ発生するのです。

【ハイウォーターマーク方式の具体例】

  1. スタート時: 基準価額10,000円が、最初のハイウォーターマークになります。

  2. 上昇局面: 運用がうまくいき、基準価額が11,000円に上昇したとします。この時、過去最高値である10,000円を上回った1,000円分に対して、成功報酬が発生します。そして、新たなハイウォーターマークは11,000円に更新されます。

  3. 下落局面: その後、市場が調整し、基準価額が9,500円まで下落したとします。

  4. 回復局面: 再び運用が好転し、基準価額が10,500円まで回復しました。しかし、この時点では、まだ過去最高値である11,000円を超えていないため、成功報酬は一切発生しません。

  5. 最高値更新: さらに運用がうまくいき、基準価額が12,000円になりました。この時、新たなハイウォーターマークである11,000円を上回った1,000円分に対して、初めて次の成功報酬が発生します。

川原: なるほど。一度下がって、元の水準に戻っただけでは、報酬はもらえない。きちんと過去の最高値を上回るという「新たな価値」を生み出した時にだけ、報酬が発生する、非常に公平な仕組みですね。

有元様: おっしゃる通りです。この成功報酬は、ダルトンが株主提案を行う際の弁護士費用など、継続的なエンゲージメント活動のコストを賄うためにも充てられます。投資家の皆様の利益と、運用会社の報酬が完全に連動することで、投資家と運用会社が同じ方向を向き、真剣に企業価値の向上を目指すための、重要な制度だと考えています。

6. ファンドの最新運用状況 ~次なるエンゲージメントの標的は?~

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佐藤: 2024年12月の設定から約半年が経過しましたが、現在の運用状況はいかがでしょうか?

有元様: 昨年(2024年)12月6日に設定され、2025年7月4日現在、純資産総額は約363億円と、順調に推移しております。

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【上位組入銘柄(2025年5月末時点)】

  1. GNIグループ

  2. 豊田自動織機

  3. 江崎グリコ

  4. リンナイ

  5. センコーグループホールディングス

川原: 上位銘柄の顔ぶれもユニークですね。平均的な保有期間はどのくらいを想定されていますか?

有元様: 基本的には数年単位の中長期保有が前提です。ただし、エンゲージメントの結果、TOB(株式公開買付)などで短期間に売却することもありますし、企業の状況に応じて銘柄は随時入れ替わっていきます。

佐藤: 直近で新たに組み入れた銘柄はありますか?

有元様: 5番目に挙げた総合物流企業の「センコーグループホールディングス」が、5月末に新たに上位に加わりました。 実は直近、ダルトンが同社の株式を5%以上取得し、大株主に浮上したことがニュースになりました。これから、経営改善に向けたエンゲージメント活動が本格化していくものと思われます。

TOPIXとは全く異なるセクター配分

このファンドのもう一つの特徴は、業種別の構成比率が、TOPIX(東証株価指数)のような市場平均とは大きく異なる点です。

有元様: 我々は、特定の業種に偏る「トップダウン」のアプローチではなく、個々の企業の価値を分析して積み上げていく「ボトムアップ」のアプローチを採っています。その結果として、TOPIXとは全く異なるセクター配分になっています。

川原: 投資家の立場からすると、TOPIXとは異なる値動きが期待できるため、ポートフォリオの分散効果を高める上で、非常に面白い選択肢になりますね。

7. なぜ、このファンドは「ネットで買えない」のか?

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最後に、このファンドに関する非常に重要な情報をお伝えします。

志田(マネーアドバイスセンター): この「ダルトン・ジャパン・パートナー戦略ファンド」は、SBI証券さんで取り扱っていますが、実はネットでは買い付けができません。これは、金融商品仲介業者(IFA)を通じた、対面での説明を前提とした商品となっているためです。

【なぜ対面販売なのか?】 その理由は、ここまでお読みいただいた皆様なら、お分かりいただけるかと思います。 このファンドは、単純なインデックスファンドとは異なり、その背景にあるダルトンの哲学、エンゲージメントという独自のアプローチ、特化型であるがゆえのリスクなど、投資家が十分に理解した上で、長期的な視点で保有すべき商品だからです。

だからこそ、私たちIFAが介在し、お客様一人ひとりと対話を重ね、このファンドの特性をご納得いただいた上で、ご提案させていただく、という形を採っています。

新NISAの成長投資枠の対象であり、1万円から購入可能ですが、その本質を理解するためには、ぜひ一度、私たちIFAにご相談いただければと思います。

まとめ:日本株投資の「新しい選択肢」として

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有元様: 日本企業の変化、そして日本株式市場の魅力が高まる中で、ダルトンが企業と向き合い、価値を引き出す、このエンゲージメント型のアプローチは、これからの日本株投資における、一つの「新しい選択肢」になるのではないかと考えています。

志田: 私も、営業的な観点から見て、設定からわずか半年で、中小型の日本株ファンドが300億円以上の資金を集めているのは、驚異的なことだと感じています。TOPIXや日経平均とは全く異なる値動きをする可能性を秘めているからこそ、私たちもその魅力をしっかりとお伝えしながら、お客様にご提案していきたい、非常に面白い商品です。

この記事を通じて、ダルトンという運用会社の哲学と、その戦略の具体的な中身について、ご理解が深まったのであれば幸いです。

もし、このファンドに少しでも興味をお持ちいただけましたら、ぜひ一度、お近くのIFA、あるいは私たちマネーアドバイスセンターまで、お気軽にお問い合わせください。

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最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。

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マネーアドバイスセンター株式会社はSBI証券の登録第1号のIFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)として、資産形成層から富裕層のお客様に、運用・相続・贈与等を通じて最適な資産管理を提案するコンサルティング活動を業務としている会社です。
*マネーアドバイスセンター株式会社(金融商品仲介業者) 登録番号:関東財務局長(金仲)第431号

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