川原かわはら 拓人たくと
1996年生まれ
がん領域と資産形成に強みを持つIFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)。保険・投資・相続を横断した包括的な提案を得意とし、医療・福祉分野との連携にも注力。専門性と柔軟性を兼ね備えた実践的サポートが信頼を集めている。
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経歴・資格
経歴
2025年〜
マネーアドバイスセンター株式会社 所属IFA
2024年〜
株式会社i・Partners 社長執行役員就任
2021年〜
保険代理店業を創業
2020年〜
独立系FP事務所を設立
資格
  • 外務員一種
  • プライベート バンキング コーディネーター
  • 2級ファイナンシャルプランニング技能士(AFP)
  • がんファイナンスアドバイザー
趣味
  • 料理
得意な投資分野
がん領域における医療と経済の橋渡しを行うファイナンシャルプランナーとして活動しつつ、IFAとしては主に中長期の資産形成・リスク管理を軸とした投資提案を得意としています。特にNISAやiDeCo、変額保険など税制を活用した運用戦略に強く、個人のライフステージや健康リスクに応じた最適な資産設計を実践的に支援。幅広い視野からポートフォリオ構築を行います。専門性と社会性を兼ね備えた投資アプローチが得意。
印象に残っているお客様とのエピソード
数多くのお客様と向き合ってきた中で、特に印象に残っているのは、50代前半の女性・A様との出会いです。A様は、大学生の娘さんを持つシングルマザーであり、長年教育資金を中心に家計をやり繰りしながら、仕事と家庭を両立されてきました。そんな折、ご自身に乳がんの診断が下され、将来への不安から、私の元に相談にいらっしゃいました。

最初の面談では、「娘の学費はどうにか確保したが、自分の老後や治療費が不安。がんとお金について、誰に何を聞けばいいのかも分からない」とおっしゃっていました。医療情報とお金の知識は別々に語られがちですが、A様のように“人生の両輪”として真剣に向き合う必要がある方にこそ、専門的かつ実践的なサポートが必要だと感じました。

私はまず、現在加入している保険の保障内容を精査し、治療費に対して十分な備えができているかを分析。加えて、抗がん剤治療やホルモン療法が長期化する可能性も見据え、治療中でも生活費や将来資金を安定的に確保できるよう、支出の見直しとあわせて運用の見直しもご提案しました。

特に活用したのが、つみたてNISAと変額保険の組み合わせです。保守的に思われがちながん患者の資産設計においても、「医療の進化により長く生きる可能性」が現実になっている以上、将来を前向きに設計する視点は不可欠です。A様には、リスクを適切に管理したうえで、治療後の人生を楽しむための資産形成の必要性を丁寧に説明しました。

また、医療機関とも連携し、専門家ネットワークの一環として、がんゲノム医療に関するセカンドオピニオンの取得を支援しました。お金だけでなく、医療選択そのものにも寄り添う姿勢が、A様の不安を少しずつ和らげたのか、面談を重ねるごとに表情が明るくなっていったのが印象的でした。

その後、治療が落ち着いたA様は、「あの時、拓人さんと出会えていなかったら、私はお金のことを一人で抱えたまま、もっとふさぎ込んでいたと思う」とお手紙をくださいました。そして今では、ご自身の経験をもとに、同じような立場の方の支援に関わるNPO活動も始められています。

この経験は、私にとって単なる“顧客対応”を超えたものでした。「がんとお金」という極めて個人的な問題を共有していただく重みと、それに応えられるだけの専門性と誠意が、FPとしての使命であることを改めて痛感した瞬間でした。