注目を集めるIFA
――IFA(独立系フィナンシャル・アドバイザー)が注目を集めていますね。
(志田)国が「貯蓄から投資へ」という政策を大きく推し進めていくなかで、IFAにあたる金融商品仲介業者の登録外務員の数は2004年の制度開始時は30人でしたが、2019年6月末現在で3,632人です。証券会社の登録外務員数77,868人には及びませんが、IFAの存在感は増していることを肌で感じています。
日本証券業協会 <協会員の従業員数等>より
http://www.jsda.or.jp/shiryoshitsu/toukei/jyugyoinsu/index.html
――IFA(独立系フィナンシャル・アドバイザー)の認知度も高まっているのでしょうか。
(志田)以前、大手証券会社から当社に入社したスタッフに聞いたところ、お客様に「今度IFAになります」と伝えても、一からIFAを説明しなくても済むケースが多いそうです。
IFA(独立系フィナンシャル・アドバイザー)とは
――IFAについて改めて教えていただけますか。
(志田)お客様が金融商品を購入する場合は、大手証券会社やネット証券会社など「金融商品取引業者」の口座を開設して取引をすることになります。IFAは「金融商品仲介業者」として金融商品取引業者との間で商品仲介に関する業務委託を受け、お客様の口座開設や各種取引のサポートを行います。
――お客様のサポート役なのですね。
(志田)はい。お客様の取引自体は、大手証券会社やネット証券会社など「金融商品取引業者」との間で行ってもらいます。
――サポートの報酬はお客様から頂くのですか。
(志田)金融商品取引業者から金融商品仲介の業務委託報酬を受け取っています。お客様が金融商品取引業者に支払う各種手数料の中から支払われているので、お客様にとってはIFAを使うことによる追加費用発生はありません。
金融マンにとってのIFAの魅力
――「金融商品の仲介」するという役割からすると、IFAは証券会社などの金融機関の営業マンの業務と重なる部分が多そうです。
(志田)はい。お客様の資産管理・資産運用に適した金融商品を選ぶという点では、証券会社など金融機関の営業マンと業務自体は重なってきます。
――証券会社などの金融機関の営業マンのよさはどこにありますか。
(志田)証券会社など金融機関の営業マンは組織のブランドも使ってお客様に合ったご提案ができるという良さがあると思います。しかし、支店や組織としてのノルマが課せられることがあります。「本当にそのお客様にとってためになる商品」ならよいのですが、そうではない商品を無理に進めなければならないといったジレンマを抱えるケースもあります。
――お客様のためにならない商品を売らなければならない、というのはなかなか苦しいですね。
(志田)はい。また、数年に一度発生する支店の異動のたびに、お客様との関係を一から作り直さなければなりません。
お客様をいつまでも担当し続けられるIFA
――それは大変ですね。IFAでは、どのように変わってきますか。
(志田)IFAは証券会社から独立した立場であり、ノルマなどの目標的なモノは一切ありません。担当者の判断でお客様にとって最善の提案やアドバイスをすることができます。
――お客様のためだけに専念できるのはいいですね。IFAでは異動はありますか。
(志田)IFAは証券会社から独立していますから、異動は一切ありません。信頼して下さっているお客様との関係を組織の都合で断たれることはないのです。「お客様を担当し続けられる」のがIFAのよさでもあります。
これからのIFAに求められるリレーションマネジメント
――お客様を担当し続けられるというのは魅力的かもしれませんね。
(志田)IFAにはお客様から預かった資産運用で成果を出すことと同時にお客様との関係をどのように維持していくか「リレーションマネジメント」が求められると考えています。お客様の資産を預かっている以上は、運用成績を上げることはもちろん大事ですが、その前提としてお客様とIFAとの人間関係・信頼関係が不可欠だと思うのです。
お客様が本音の部分で何をお望みなのか、そのお望みをどのように応えるか。
それぞれで具体的なやり方は異なると思いますが、「徹底してお客様の信頼に応えようとする姿勢や心構え」の部分は、どのIFAにも共通して求められることのように思います。
――リレーションマネジメントがキーワードということですね。
(志田)そうですね。マネアドとしては、お客様との永続的な「リレーションマネジメント」を実現できるIFAの仲間をどんどん増やしていきたいと考えています。ホームページの「IFAになりたい方へ」で、FAQ形式でさまざまな疑問に答えていますのでご覧になってみてください。